2022.11.11

【第1回】小型高精度カレントトランス ”GEO MACK” EI-16Hの技術解説

今回より4回にわたり弊社技術ブランド”GEO MACK”製品の小型高精度カレントトランス EI16Hについて、連載をさせて頂きます。

はじめに

近年、電磁方式の電流センサーであるカレントトランスは唯一電流波形が直読できるとして見直されている。
PV発電の普及と共に大電力4kw~6kwを扱うV2H、EV給電用DC/DCコンバータや各種変換機器の開発が進められており、電圧からの電流値検出と同時に交流電流波形を捉えて低損失、小型化、回路の簡素化へゼロクロススイッチング回路の動作タイミング検出が求められており、今後新たな使用法として期待される。
電磁方式は電源高調波歪電流や、電圧・周波数等の不安定な海外電源事情においても交流電流波形を直接実効値で捉えることができ、同時に1次-2次間の安全絶縁機能を有するので、従来からヒートポンプを用いたインバータ式エアコン各種方式や、脱炭素化の流れで空調に化石燃料を用いる特に欧米にて注目を集めている燃焼系からA2Wへの置き換える温水暖房機(国内例:エコキュート等)には交流電流センサーとしてインバータ制御用に用いられている。
しかし基本構成である電磁鋼板コアの熱処理や組み立て等のばらつきから、出力電圧の精度が低く±2%~4%程度に留まることから、他の方式として電流波形の直読はできないものの、電圧精度を確保しつつ制御回路と親和性の高い直流実効値を捉えるシャント抵抗やホール素子、MR素子等の導入が増えている。

ねらい

電磁方式の交流電流波形を捉えてゼロクロススイッチング回路動作タイミングを検出するニーズに応えると共に、燃焼系に比べヒートポンプ式の弱点であった電源立ち上げ時における更なる急速冷暖房性能の向上を求めるセットニーズに応えるため、独自開発の技術(末尾項に示す)を用いて桁違いの「出力電圧の高精度化」を図り、特に家庭用電源ブレーカの15Aや20Aといった電流容量限界に至近する電流ブレーカとして交流電流を検出する高精度カレントトランス【写真1】として開発、出力電圧精度は保証値にて従来当社比±3%から、桁違いの±0.5% 【グラフ1】 を実現する技術を提供するものである。
以下に技術解説を述べる。

【グラフ1】小型・高精度カレントトランスEI-16H電流-出力電圧特性 例

【写真1】小型高精度カレントトランスEI-16H “GEO MACK”